
【記事公開日】2016/10/26
【最終更新日】2020/12/15
テーマ: スタッフが実際に試してみた / 商品ページでは伝えきれなかった更に詳しい商品説明
布団カバー”あったか”ランキング!

起毛・ガーゼ・ニット・シルク・リネン麻など、布団カバーのあったかさを調べてランキングにしてみた!
今回のテーマは、『布団カバーのあったかさ』です!
布団カバーを選ぶ時、暖かさで選ぶ方も多いと思いますが、『凄く暖かい』『まぁまぁ暖かい』とか、暖かさにもレベルがあると思います。
いつも毛布のような暖かさが欲しいわけでは、ありませんよね?
そこで今回、起毛素材をはじめニットやガーゼ、涼感素材の麻など、いろいろな暖かさを調べてみました!
調べるにあたり、スタッフの体感はもちろん、根拠性を高めるため専門機関で保温試験も実施。それらをベースにランキングにしてみました。
ぜひ、カバー選びの参考にしてみて下さい!(⇒ 涼感性ランキングもやってます)
『Q-max(接触冷温感)、保温率、体感』で判断
今回のランキングでは、以下の三つを考慮しました。
- Q-max(接触冷温感。触ったときのヒンヤリ感)
- 保温率(布団の中が温まる早さや暖かさ)
- スタッフの体感
接触冷温感と保温率は、専門機関(ユニチカガーメンテック株式会社)にて試験を行い、数値化しています。
1.ヒンヤリ感の指標『Q-max』
値が小さいほどヒンヤリしにくい。目安は『0.2W/c㎡未満』
Q-max(キューマックス:接触冷温感)とは、寒い時期に布団に入ると”ヒヤッ”とすることがありますが、あのヒンヤリ感です。試験方法は、生地とその生地より温度が20℃高いセンサー(人の肌)を接触させ、その瞬間的な熱移動を測定します。
- 値が小さい ⇒ 暖かく感じる
- 値が大きい ⇒ 冷たく感じる
となり、暖かさの目安は『0.2W/c㎡未満』です。
また、今回のランキングではQ-maxを重視しています。理由は、布団に入った時のヒヤッと感が暖かさを強く印象付けるからです。
ちなみに、一般的には『0.2W/c㎡以上』から接触冷感(触るとヒンヤリする)があるという目安になっています。
2.暖かさの指標『保温率』
値が大きいほど暖かい。綿の肌着では『20~30%以上』が目安
保温率は、布団の中が暖まるスピードや暖かさの度合いです。試験方法は、人の体に見たてた熱板の上に生地を被せ、36.5±0.5℃に保持させた時の消費電力から保温率を計算します。消費電力が小さいほど保温性が高いことになります。
- 値が小さい ⇒ 暖まりにくい
- 値が大きい ⇒ 暖まりやすい
となり、綿肌着では『20~30%以上』が目安です。
3.スタッフの体感
スタッフによる体感も考慮しました。試験機関曰く「数値と体感のギャップを確認することも大事」とのことで、実際に確認を行いました。
では、以下ランキングです!
ぬくぬくシープボア
●Q-max:0.064●保温率:66.3
商品名 | 【オーダーメイド対応】ぬくぬくシープボア |
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素材 | ポリエステル100% |
Q-max(W/c㎡) | 0.064 |
保温率(%) | 66.3 |
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コメント
当店でダントツあったかいのが、これ!
保温率やQ-maxの数値としてもダントツですね。
写真の印象ではゴツく見えるかもしれませんが、極細繊維マイクロファイバーがベースだから、肌触りは肉厚(毛足約15mm)だけど”もふもふ”柔らか!
実際に使ってみると体をフワッと包み込む感覚で、数値の高さ通りの暖かさを実感します。
※現在BOXシーツのみの取り扱いです。
マイクロファイバー
●Q-max:0.097●保温率:48
商品名 | 【オーダーメイド対応】マイクロファイバー |
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素材 | ポリエステル100% |
Q-max(W/c㎡) | 0.097 |
保温率(%) | 48 |
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コメント
シープボアには及びませんが、マイクロファイバーもかなりあったかな一枚です。
実際使ってみると、軽くてふわふわの極細繊維マイクロファイバーの起毛(毛足約5mm)が、しっかり体を暖めてくれます。
肌触りも滑らかで、ポリエステル系の起毛カバーの中ではベーシックな一枚です。
コットンパフ
●Q-max:0.135●保温率:30.8
商品名 | 【オーダーメイド対応】コットンパフ |
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素材 | 綿100% |
Q-max(W/c㎡) | 0.135 |
保温率(%) | 30.8 |
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コメント
マイクロファイバーを販売開始(2019/10)するまで長らく一位の座をキープしてたコットンパフでしたが、ついにその座を奪われてしまいました。。。
とは言え、暖かいことに変わりなし!毛足4mmのフッサフサの起毛がスピーディーに体を暖めてくれます。
また、マイクロファイバーはポリ100%ですが、コットンパフは綿100%。綿ならではの吸湿吸水性や馴染む使い心地は本品ならではのアドバンテージですね。
デメリットとして、洗濯に弱い(毛羽がまとまってしまう)ので、「お手入れが手間…」とか「洗濯頻度が多い…」という方は、保温性はやや落ちますが『コットンベルベ』がオススメです。
コットンベルベ
●Q-max:0.151●保温率:26.9
商品名 | 【オーダーメイド対応】コットンベルベ |
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素材 | 綿100% |
Q-max(W/c㎡) | 0.151 |
保温率(%) | 26.9 |
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コメント
コットンパフよりやや毛足が短い(毛足3mm)綿100%ベルベット調の起毛のコットンベルベ。
実は、保温率は『京ガーゼ三重奏』の方が高いのですが、起毛だけあってQ-max(ヒヤッと感)はこちらのほうが低く、布団の中に入った時のあったかさはこちらが高い印象です。
また、後々の暖かさも十分なものがあるので、こちらを京ガーゼ三重奏より上のランクにしました。
また、洗濯ではコットンパフより毛がよりにくく毛羽落ちもしにくいので、洗濯多めが予想される場合は、こちらの方がオススメです(^^)
京ガーゼ三重奏
●Q-max:0.182●保温率:30.4
商品名 | 【オーダーメイド対応】京ガーゼ三重奏 |
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素材 | 綿100% |
Q-max(W/c㎡) | 0.182 |
保温率(%) | 30.4 |
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ガーゼなのに、保温率が驚きの30.4%!1位のコットンパフが30.8%なので、その高さがわかると思います。
本品は、ふわっとした風合いになるエアータンブラー加工を施しており、通常のガーゼより空気を捕まえやすく、より暖かになります。そんなガーゼを三枚重ねれば、それはもう暖かいわけです。
起毛に比べると最初のヒヤッと感はあるかもですが、後の暖かさは冬でも十分お使えるレベルです。また、起毛ではないので洗濯しやすいのメリットです。
タオルカバー
●Q-max:0.126●保温率:24.6
商品名 | 【オーダーメイド対応】タオルカバー |
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素材 | 綿100% |
Q-max(W/c㎡) | 0.126 |
保温率(%) | 24.6 |
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タオルはふわっとしたパイルが特徴。これにより、冬でも暖かいのはもちろん、夏には汗をたくさん吸ってくれるので爽やかな寝心地です。
冬にも夏にも使えるという意味で、ダブルガーゼと並ぶオールシーズン使える素材です(^^)
吸水速乾サマーパイル
●Q-max:0.11●保温率:20.2
商品名 | 【オーダーメイド対応】吸水速乾サマーパイル |
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素材 | 綿100% |
Q-max(W/c㎡) | 0.11 |
保温率(%) | 20.2 |
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上のタオルカバー程の暖かさはありませんが、同じくパイルなのでヒヤッと感がなく、程よい保温性で中々快適です。
暑がり汗かきな方だとタオルカバーより、本品の方がサッパリ感があってオススメです。また掛け布団カバーの場合は、タオルカバーより本品の方が軽量なので、体がラクですね。
サマーパイルという名前ですが、オールシーズンいけます。
和晒京ふたえガーゼ
●Q-max:0.195●保温率:22.7
商品名 | 【オーダーメイド対応】和晒京ふたえガーゼ |
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素材 | 綿100% |
Q-max(W/c㎡) | 0.195 |
保温率(%) | 22.7 |
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綿100%のダブルガーゼです。オーガニックコットンダブルガーゼより、やや数値は低いですが、同等の暖かと言えます。
本品の大きな特徴は『和晒し』加工で作られている点(⇒和晒しの詳細はこちら)。これにより、柔らかさやふわっと感が増し、より空気を含むことで高い保温性を備えているのではと思われます。
ヒヤッと感も少なく、ふわっと暖かな空気をまとう使用感で心地よいです。春先や秋口のような肌寒い季節にもピッタリですね(^^)
価格としてもオーガニックより安く、それでいてオーガニックのような暖かさや柔らかさがあり、とてもコスパが高い一枚だと言えます(^^)
コットンニット
●Q-max:0.213●保温率:16.1
商品名 | 【オーダーメイド対応】コットンニット |
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素材 | 綿100% |
Q-max(W/c㎡) | 0.213 |
保温率(%) | 16.1 |
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”もっちり”が気持ちいいコットンニット。
ヒヤッと感もあまりなく、優しい暖かさです。
実は、6位のダブルガーゼと比べ、保温率ではコットンニットの方が低いのですが、体感ではこちらの方が暖かく感じました。
理由は恐らくですが、コットンニットの方がQ-maxで少しダブルガーゼより良いことと、生地のもちもち感がそのような感覚にしてくれたのかも……と思いましたが、すみません…ハッキリしたことは不明です…(^^;
『数値と体感とのギャップ』を感じた1枚でもあります。
ダブルガーゼ
●Q-max:0.216●保温率:21.6
商品名 | 【オーダーメイド対応】ダブルガーゼ |
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素材 | 綿100% |
Q-max(W/c㎡) | 0.216 |
保温率(%) | 21.6 |
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コットンベロアよりは暖まるスピードは遅いですが、じわじわ~っと暖まってくる感じが良いです。
そもそもダブルガーゼは生地に隙間が多く、そこの暖められた空気がたまるので保温性に優れると言われていますが、今回それを数値的にも確認できたことが収穫でしたね。
ダブルガーゼは暖かさの他、汗もよく吸うし通気性もあるし、丈夫で洗濯にも強い。そして肌触りもふわっと柔らか。
ある意味、普段使い用として最強の1枚なのではと思いました。
ということで『快眠のための布団カバー選び』でもイチオシしています(^^)
麻混ダブルガーゼ
●Q-max:0.174●保温率:17.6
商品名 | 【オーダーメイド対応】麻混ダブルガーゼ |
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素材 | 綿95%、リネン5% |
Q-max(W/c㎡) | 0.174 |
保温率(%) | 17.6 |
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寒いときに暖かく感じ、暑いときに涼しく感じる不思議な寝心地です。
また、寝始めには涼しく感じますが、明け方には寒く感じることが少ない印象もありました。
重さが”軽い”ので、サッパリした涼しさを感じやすいです。
エジプト綿
●Q-max:0.199●保温率:17.8
商品名 | 【オーダーメイド対応】エジプト綿 |
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素材 | 綿100% |
Q-max(W/c㎡) | 0.199 |
保温率(%) | 17.8 |
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布団に入った使い始めはヒヤッとしますが、高密度で織っている生地のため徐々に暖まります。
洗濯や使用を繰り返すことで、だんだんと毛羽立ってくるので、しだいにヒヤッと感は落ち着きます。
和晒京ひとえガーゼ
●Q-max:0.169●保温率:17.6
商品名 | 【オーダーメイド対応】和晒京ひとえガーゼ |
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素材 | 綿100% |
Q-max(W/c㎡) | 0.169 |
保温率(%) | 17.6 |
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ふわっと軽くて柔らかいため、布団に入ってもヒヤッと感じなく、徐々に温まります。
高品質の羽毛を使った高級羽毛布団は、体温で羽毛が膨らみやすいので、カバー自体の保温率よりも軽さを優先するのがおすすめです。
ちなみに、こちらは当店で一番軽い生地です。
コットンリネン
●Q-max:0.174●保温率:17.7
商品名 | 【オーダーメイド対応】コットンリネン |
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素材 | 綿85%、リネン15% |
Q-max(W/c㎡) | 0.174 |
保温率(%) | 17.7 |
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表面がざらついているので、布団に入ったときにヒヤッとは感じにくく、徐々に温まります。
シルクダブルガーゼ
●Q-max:0.240●保温率:18.1
商品名 | 【オーダーメイド対応】シルクダブルガーゼ |
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素材 | シルク100% |
Q-max(W/c㎡) | 0.240 |
保温率(%) | 18.1 |
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コメント
一般的に、シルクは綿より保温性があると言われますが、結果は綿100%ダブルガーゼよりも少し下という数値になりました。
このことから、繊維の違いよりも生地の密度(隙間)の違いの方が保温性に差が出やすいということが言えるのかもしれません。
実際使ってみると、体感的には互角といった印象でした。
ただ、 汗をかいても涼しく蒸れにくいのは絹100%のこちらですね!
ということで、暑がり・汗っかきにはシルクダブルガーゼがオススメです(^^)
ちなみに肌触りの良さは、圧倒的にこちら。さすがシルク!気持ちいいですよ~。
京はんなリネン
●Q-max:0.253●保温率:16.3
商品名 | 【オーダーメイド対応】京はんなリネン |
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素材 | リネン麻100% |
Q-max(W/c㎡) | 0.253 |
保温率(%) | 16.3 |
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夏の涼感素材として使われる麻100%なので、てっきり寒いのかと思いきや、、、
意外や意外!けっこう保温率があるではないですか!
恐らく、生地の密度が低く隙間が多いことで空気を含むスペースが多く、暖められた空気がたまるのではと思っています。
生地の表面も”くしゃくしゃ”としているので、40フランスリネンのようにヒヤッと冷たく感じにくい印象です。
スリーピングカラー
●Q-max:0.260●保温率:9.8
商品名 | 【オーダーメイド対応】スリーピングカラー |
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素材 | 綿100% |
Q-max(W/c㎡) | 0.260 |
保温率(%) | 9.8 |
あったかレベル | ![]() |
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スリーピングカラーは、綿100%平織り(ブロード)の布団カバーで、誰でも一回は使ったことがあるのでは?と思われる、いわゆる『普通の布団カバー』です。
…意外と寒いですね。。。(^^;
この種の布団カバーを寒い季節に使っていると、布団に入った時に「ヒヤッ!!」という思いをした方も多いかもしれません。
それもそのはず、Q-maxの数値が高めでヒヤッと感が強く、保温率も低くいため暖まるスピードが遅く、布団の中が中々暖まりません。
寒い季節は、ちょっと辛いかもですね…(^^;
40フランスリネン
●Q-max:0.281●保温率:12.9
商品名 | 【オーダーメイド対応】40フランスリネン |
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素材 | リネン麻100% |
Q-max(W/c㎡) | 0.281 |
保温率(%) | 12.9 |
あったかレベル | ![]() |
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フランス産リネン麻を100%使用した、ザックリした風合いの40フランスリネン。
Q-maxが高いので触るとヒンヤリします。
保温率は12.9%ですが暖まるスピードは遅く、最終的にはスリーピングカラーと同程度の暖かさという印象でした。
逆に言うと「夏は冷たくて気持ちいい」ので、暑くて汗ばむ季節にはオススメです。というか夏素材でもある『麻』なので、当然と言えば当然です(^^)
ラミーリネン
●Q-max:0.292●保温率:8.9
商品名 | 【オーダーメイド対応】ラミーリネン |
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素材 | 麻100%(ラミー麻とリネン麻が50/50の混紡糸) |
Q-max(W/c㎡) | 0.292 |
保温率(%) | 8.9 |
あったかレベル | ![]() |
コメント
ラストは麻100%のラミーリネンでした。
40フランスリネンと同じ麻100%ではありますが、天然繊維で最も吸水発散性に優れる『ラミー麻』を使用しており、涼感性においてはラミーが上回ります。
つまり、暖かくはないので冬には向きません(笑)
そのかわり、夏にはピッタリです。ヒンヤリ感に加え、汗をかいても蒸れにくく布団の中がカラっとして快適です。涼感性優先ならこれですね!
今回、気付いた「意外」だったこと
上のコメントでも書きましたが、今回「意外だな」と思ったのが、『ダブルガーゼ(綿100%)』と『シルクダブルガーゼ(シルク100%)』の結果です。
実は、保温性については『綿よりシルクが上』と認識していました。でも、結果は綿100%のダブルガーゼの方が数値としては上でした。
確かに『素の繊維』を比較すると、綿よりシルクが上なのかもしれませんが、織りあがった生地を比べると、必ずしもそうならない。。。
つまり、『織り』の違いが大きく影響しているんだろうと思います。これには「興味深い結果だ…」と感じました。
今後も他の生地試験しつつ、その辺りを比較していきたいと思います(^^)
まとめ
今までは体感的に判断することが多かった『暖かさ』ですが、こうやって数値でみると根拠がハッキリして、より選びやすくなるのでは?と考えています。
まだ試験していない生地も残っているので、今後もタイミングを見て追加していく予定です。
では!